INFの民にとって、どうして世界は生きづらいのか①

「言われたとおりにすりゃいいじゃん」「仕方ないからやろう」「みんなやってることだから」

こんなような言葉を上手に消化出来ないINFの民は、世界で最も社会から強い重圧を一身で受ける民です。

ですので、INFの民にとってこの社会は生きづらいものであり、その結果適応出来たところで「つかえねーやつ」というようなレッテルを張られることすらあります。本当はそれ以外の場所に沢山の強みを持っているはずですが、まだまだ日本において個性のほとんどは摘み取られ、まっ平らに補正することを良しとします。

というわけで、今回はINFの民と、その他社会にストンとハマれる方々との違いを分析してみることにします。

ではまず、その気質から見ていくことにしましょう。

当然のように、世間では明るいことがプラスに受け取られます。性格の外向性です。一方、ほとんどのINFの民は基本的に内向的です。静かに状況を自分の中で吟味するINFの民は必要以上の会話をする必要が無い事と、エネルギーは常に他人との中ですり減っているので無理に明るく振る舞ったりする必要がないことを知っているからです。

とは言え、INFの民の中でも明るい方もいらっしゃいます。仲間内では明るかったり、打ち解けるとテンションが上がって楽しさ倍増だったり、1対1なら知らない人でも大丈夫、というタイプの方もいますね。これはINFの示す部分とは別の部分ではありますが、性格の根っこの部分では友達と長時間居るのも疲れてしまう、という場合もあるのではないでしょうか。

でも内向的は内向的ですね。何も知らない人とうぇーい!なんて振る舞ったりはそうそう出来ないのがINFの民でしょう。でも世間的には黙っているよりはうぇーいしろ、という傾向にあります。

そしてINFの民は、想像力と他人への鋭い観察眼を持っています。これが社会に適しません。

だってその二つの要素は人と接していく内に自然と鍛えられてしまい、相手のちょっとした嘘や見栄に気づくようになってしまうのです。

大抵の人に、そんな能力は備わっていません。だからINFの民にとって「わからないふり」や「みなかったふり」は他の人々に比べて多いのです。例えはっきりとわからないにせよ、持ち前の想像力を働かせると「今この人が言った言葉って、つまりこういうことかな?」という邪推を持つこともあります。

それがどれだけ疲れることかは、その傾向を持つINFの民であればわかるかと思います。そもそも根に大きな優しさがある民なので、相手に気を使うのです。相手が怒っているようであれば、喧嘩なんて絶対したくないので、相手の意図を察していち早く平和的な解決策を模索します。しかも大抵の場合、INFの民の出す解決方法は成功します。これは素晴らしい能力であるはずです。なにかに怒っている人に対して、その怒りを癒し鎮める事ができるのです。

しかしそんな苦労は誰にも見て取れないので、評価はほとんどされません。

そんな風に他人に対して気を遣い、常に写輪眼、白眼状態のINFの民ですから、やはり社会は疲れるのです。(ネタがわからない方ごめんなさい。すごい眼を持っている、ということです)

そして、INFの民は芸術を生み出します。

ほとんどの人は今ある物を模倣し、同じもの、似たものを作り出す事しか出来ない中、INFの民は類まれなる芸術性を持っています。

しかしこれは社会において、やはりほとんど重要視されません。

結果社会であるので、INFの民が何を想い、何を考えて生み出したか、ということなど関係はないのです。芸術は「どれだけの人に評価されたか」という形でのみ評価を受けます。

そしてほとんどの場合、その芸術を最初に受け入れるのはINFの民やそれに近い気質を持つ芸術肌の方々です。ここに小さな矛盾がありますね。

この矛盾はお金の問題に直結していきます。INFの民が生涯の稼ぎが最も少ないとされる人種であるのは、こうした他人に評価されづらいという点からです。

気質は社会には必要とされず、芸術を売ろうにも社会は完成品を必要とし、提出しても実績がなければ相手にもされません。これは大変です。全てが向かい風であります。

これは私のエッセイ的なモノの中でも書かせていただいていますが、世界は8割や9割の人が使いやすいように出来ています。

その中で、人類のたった5%程度である我々INFの民は異端中の異端であり、この少数派に向けたカスタマイズはされていません。私達は小さな体で巨人向けに作られた家で暮らしています。その心のあり方はきっと巨人にも負けないはずなのに、それをわかる人はあまりに少ないのです。

「でもまだまだ」理想主義者のINFの民にはその強さがあります。まだだと言い続けることが出来るのです。そして大器晩成型のINFの民にはきっといつか光が差すはずです。

私はそれを実証したいと思っています。