そもそも”ホワイト企業”という言葉が存在するのが良くないのではないか

だいぶ前に人生を殺す会社として”ブラック企業”という言葉浸かられ、その対義語として生まれたのが”ホワイト企業”という言葉です。

ブラック企業はその名の通り、労働で人の自由を奪ったり、最悪の場合死に至らしめるという最悪の企業を差していますよね。今でこそそこまでの意味合いでは使われていませんが……

対してホワイト企業と言うと、しっかりと休暇を与えて、賃金も最低ではない水準が用意される、というような企業なんですが……

でもこのホワイト企業という言葉、安易なレッテル貼りだと思いませんか?

だってそもそも、ホワイト企業は「残業が少なく」「福利厚生が充実していて」「社員の評価が明確で」「パワハラ、モラハラなどが無い」というような条件が基準となっています。

ですがこれ、考えてみて下さい、労働者が求める最低基準って、ここじゃありませんか?

悪いもの(ブラック企業)の対比として使われる良いもの、ということでホワイト企業という言葉が使われていますが、ホワイト企業って果たして本当に良いものだと思いますか?

これ、ホワイト企業のラインって、普通にあるべき労働水準だと思いません?

だって他の先進国では一日6時間労働とか当たり前で、残業がなくて、日本の一般的な給与より額が多いんですよ。

そして安直な年功序列も無いため、社長が自ら新人がやるような仕事をやる、というような環境もあると言います。だからこそフラットな仕事の関係が築けるのでしょうね。

でも日本はどうでしょうか。ブラック企業に入ったら人生が終わるラインだとしたら、それ以外の会社は結局働いている間は奴隷ラインで生きることが出来る、という程度なのではないでしょうか。それはホワイト企業と呼ばれる企業であったところで、多少の余裕が生まれるか、その程度の話でしょう。

そもそも残業前提の世の中です。みなし残業という悪意しか無いシステムも普通に求人サイトには記載されていますし、求人サイトで「残業少なめ」に相当するラインは「月間残業時間20時間」がラインになっています。20時間って、毎日1時間残ってるようなものですよ。

残業というシステムは明らかに矛盾があるはずなのに、あまり取り沙汰されませんよね。

ここを曇らせているのは、やはり「ホワイト企業」という言葉のせいでしょう。「ホワイト企業と同じ○○」という要素があればそれが正当化されてしまっています。その結果日本の先進国ランキングは最下層です。

社会がホワイト企業というレッテルで満足すること無く、誰もが働きやすい社会を作らなければならないはずで、もうロボット開発も進んだこと、他の先進国が既に実証したこと、たくさん変える方法はあるのに、誰も声をあげず、今までと同じ労働状況をダラダラと「残業」させていると思いませんか?

でもだからと言ってどうすれば良いのでしょうね。結局今の若者には力がなく、今の状況を取り決めた老人によって使われるのみの存在です。

……以上、働き口の見つからない私の愚痴でした。でも本当にそうだと思いませんか?『アットホームな職場です』、『残業少なめ(20時間)』、『仕事後にはみんなで飲み会も!』……うんざりします。